【セクター分析】食品セクターについて

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みなさん、こんにちは!やんまーです

当ブログでは、株✖️食をテーマにしております

株式会社とひとことでいっても、多くの企業があります。そして、企業はそれぞれの「業種(=セクター)」に分類されます。

その中で食品は、比較的地味な分野として扱われがちです(悲しい

たしかに、GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)をはじめとするハイテク株やグロース株と比べて、売買してキャピタルゲインによる大幅な利益を出すような分野ではないと思います。

しかし、食品株には魅力的な点もたくさんありますので食品株の特徴や魅力について解説をしていきたいと思います。

それではよろしくお願いします

目次

食品セクターとは?

まず食品セクターとは、どのように決められているかについてみていきます

食品セクターの定義

東証では、一部上場銘柄を33業種に分類して、業種別株価指数を算出・公表しています。また、ETFの食品(TOPIX-17)ETFでは、東証33業種のうち「水産・農林業」と「食料品」を合わせたものを【食品】としています

また、東証一部において、水産・農林業は8社、食料品は86社の合計94社

東証二部など他の市場を合わせると水産・農林業は12社、食料品は127社の139社があります

(上記銘柄数は日々変動の可能性がありますので、ご留意ください)

どんな銘柄があるの?

代表的な例をあげてみます
お馴染みの株価指数である日経平均株価に採用されている銘柄を見てみますと

証券コード銘柄
2002日清製粉グループ
2269明治ホールディングス
2282日本ハム
2501サッポロホールディングス
2502アサヒグループホールディングス
2503キリンホールディングス
2531宝ホールディングス
2801キッコーマン
2802味の素
2871ニチレイ
2914日本たばこ産業
合計11銘柄
2021年6月時点

どれもわたしたちの生活に身近な企業でイメージしやすいのではないでしょうか

食品銘柄の特徴

 食品銘柄は、比較的業績安定している企業が多く売上や利益も堅調に推移している銘柄が多いです。このコロナ禍においても巣ごもり需要への対応で好業績を残している企業が目立ちます。
 生活必需品のため、業績が安定していて株価の下落時に強いディフェンシブセクターとして、日経平均やTOPIX下落時に買われる傾向があります。
 株価も安定的に推移する傾向があるため、爆発的な上昇はあまり頻繁にはみられません。

食品銘柄は、好業績で安定している分野

食品銘柄の良さ

 特徴と類似する部分もありますが、食品銘柄の良さについてあげてみたいと思います。

◯業績堅調、株価安定
 売上、利益などの業績が堅調な企業が多く、株価も安定しているため、初心者でも投資をしやすいといえます

◯高い株主還元
 業績が堅調なため、高い配当金を出したり自社株買いを行ったりと株主還元に積極的な企業が多いです

◯株主優待が魅力的な銘柄が多い
 自社商品が優待になることが多いので魅力的な商品であることが多いです

◯長期投資に向いている
 株価が安定しているため株主優待や配当金をもらいながら長期で保有するのに適しています

食品銘柄の注意点

 注意すべき点についても考えていきましょう

成熟している業界のため成長率が緩やか
 時価総額の大きい企業が多く、現状国内向けの販売シェア率に大幅な変動は見受けられない

人口や所得に業績が左右される
 どうしても人口が減少すると食品の消費における絶対量は減少します。また、所得が下がれば、消費者の財布の紐が堅くなりますので消費財は敬遠されるようになります

グロース株のような急激な株価の上昇がしづらい
 これもグロース株のような新しい技術やイノベーションが少ないため、急激な株価の上昇は期待しにくいです

為替の影響を受ける企業が多い
 食品企業は、海外から原材料を輸入している場合が多いため、円安による影響を受けやすく、それによる費用がふくらむ場合があります

銘柄分析の際にチェックしているポイント

私は、銘柄分析をする際に株価指標に加えて次のようなポイントについてチェックしています

海外展開について

 食品株は、内需株(国内の需要がメイン)として捉えられがちですが、近年は海外展開に積極的な企業が増えてきています。

より広いマーケットを開拓する力があればそれだけ収益が伴ってきます。

時間のかかることではありますが、現地の食文化に合わせて地域に適応していくことができれば、将来的に安定した業績アップを見込むことができます。

 人口減少傾向の日本国内での内需だけでは業績拡大は難しいのは明々であり、海外展開は今後の販路拡大として大企業は特に必須になってくるでしょう。

主力商品について

 主力商品の売上シェアや商品力(美味しさ、価格、見た目など)についてみてみます。

 例として、スーパーマケットで調味料を購入する場合

名前で選ぶ、おなじみの知っている味、好みの味の商品を選ぶ

このような傾向が多いです

消費財の場合は、1つ1つの単価が高単価なわけではないので、いつも使っているもの、たべているものを選ぶことが新しい商品を選ぶ場合と比べて圧倒的に多いです

 逆に、車やパソコン、スマホなどの高価な品物は、ネットで調べたり、使用している人に使用感を聞いたり、車であれば試乗したりなど購入に至るまで多くのプロセスがある場合がほとんどかと思います。

 食品の場合には、ブランド力のある商品は継続的で安定的に購入されています。

また、ブランド力がありシェアが大きければそれだけスケールメリットをいかし、製造コストを削減することができます。

ブランド力がなく、価格の決定権を顧客側に握られている場合は、どうしても安く買い叩かれるという構図に陥りがちです。

食品にとってのブランド戦略は非常に重要であるといえます。

 ブランドの顔とも言えるメイン商品には注目していきたいですね

社会貢献について

 ESG投資やSDGsなどに関連してきますが、食品の場合は特に環境への配慮が重要になってくると思います。

きれいごとに聞こえるかもしれませんが、原材料(食資源)がなければ、食品業は成り立ちません。

これをないがしろにしている企業はいずれ淘汰されると思います。温暖化で気温や海水温が上昇していることで環境に悪影響が出始めているのは色々な場面でみられます。

銘柄選定の際には、ぜひ各企業の環境や社会に対する取り組みについても確認、認識して欲しいなと個人的には思います。

お伝えしたいこと

 食品株はこれまで、内需株と呼ばれ国内消費をメインターゲントに据えてきました。これは、人口数や所得に影響されやすいと見られ、投資魅力を感じられなかったかもしれません。

 しかし、近年は海外展開を強化する企業が増えてきています。実際に海外では、健康志向の高まりから日本食が注目されたり、味が認められ日本食の飲食店が増えてきています。現地のスーパーでも日本の食品が販売される数が多くなってきています。

 また、各企業の決算説明資料で海外展開について大きく取り上げることが増えてきていますが、好調な企業が多く見られます。このコロナ禍が収束すれば、以前にも増して海外への展開が積極的に展開されていくと考えられます

何より日本食、おいしいですよね!!(主観

 セクター分析の際に少しでも参考になれたら幸いです。

最後にここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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